2019-03-14

自分にとっての「ご褒美ご飯」は、好きな街で楽しむ美味しいものとお酒 ~北海道・札幌~

ご褒美ご飯

ブロガーのTakiさんが、特別な日に食べたい「ご褒美ご飯」を紹介します。好きな街・北海道(札幌・小樽)で、地元の人と話ながら味わう寿司、カニ、ラーメン、日本酒は格別。ひと仕事した後に、自分への労いとして食べたいご飯を堪能します。

ご褒美ご飯

 「食べ歩き」が好きで、ブログでその様子を紹介しているTakiです。

気が付けば大学を卒業して働き始めてから、もう10年近く「食べ歩き」を続けている。きっかけは初めて働いた街、仙台にあると思う。

縁もゆかりもなかった仙台に配属され、初めての1人暮らし。ある日の夜に時間があったので「飲めてご飯も美味しいお店はないかな」と、1人で仙台市の国分町を歩いた。気になった居酒屋に入ってみたら、料理はもちろん宮城の日本酒は今まで飲んだことがないくらいに美味しいし、店主や常連の方との会話もすごく楽しかった。

それがあまりに楽しくて、それ以来、平日の夜に余裕がある時はその店に通った。やがては、そこで「美味しいよ」と聞いた別のお店に行ってみるようにもなった。休日は仙台からちょっと遠出をして山形や福島へ行ったり、仕事では石川の金沢へ行ったりすることもあった。

東京勤務の今も趣味としてずっと続いているけれど、「食べ歩き」の何がいいのか。具体的に表すのは難しい。単純に「好き」だから続いているのかなと思う。どこかの街に行って、美味しいものとお酒を楽しむ、それだけで自分は幸せだ。ふと入ってみたお店が素晴らしかったときは、とてもうれしくなる。

そんな感じで食べ歩きを続けていたら、今回「特別な時に食べたい『ご褒美ご飯』について書いてほしい」という話をいただいた。でも、実は少し悩んだ。

いわゆる高級なお店は苦手だし、家で作ってもらうご飯はもちろん好きだけど、それは日常でご褒美とは違う気がする。じゃあ、自分にとってのご褒美ご飯とは?

これまで出会って「好きだ」と思ったお店や料理を思い出しながら考えていたら、特定のお店に行くことよりも、「仕事が落ち着いたタイミングで、好きな街へ行き、好きなお店や気になったお店に入り、店主や地元の人たちと話ながら味わう美味しいものやお酒」が、自分にとっての「ご褒美ご飯」なのかもしれないと、あらためて思った。

確かにどれだけ仕事が忙しくなっても、ちょっと先に好きな街に行く予定があると、仕事を頑張れる。だから今回は、この冬に行った北海道旅行の記録を通じて、「好きな街で楽しく食べる美味しいものって、いいものだ」ということが、少しでも伝わればいいな、と思う。

1人で行く旅が好きだけれど、気の置けない友人との旅も好きだ。今回の旅先である北海道は、初めて勤めた会社で仲良くなって以来、今でも月に数回会う友人と酔った勢いでチケットを取った。北海道はこの友人と数年前に一緒に行ったら非常に楽しくて、好きになった。

新千歳空港から札幌へ行き、荷物をホテルに預けて夜ご飯を食べに街を歩く。向かった先は「日本酒が充実している」と事前に北海道出身の知り合いに聞いていた「さかなとお酒 うぉんたな」という店だ。

雪が降っていたので滑らないように慎重に歩いて、狸小路商店街の近くのビルのお店に入ると、ほぼ満席。予約をしていてよかった。

「おつかれ」と、友人とビールで乾杯。

ご褒美ご飯


最初に、北海道栗山町の酒井農場で作られている「黄身の恋」という卵を使った、シラスとニラの卵とじを注文した。温まるし、ほっとする味。ああ、うまい。


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お酒を飲むペースが合う友人とさっとビールを飲み干して、日本酒を飲むことにした。頼む時に、お店の方が丁寧に相談に乗ってくれるのがありがたい。


好みを伝えてやってきたのは、咲耶美(さくやび) の純米吟醸。群馬のお酒だ。これはうまいなあ、すごく好み。ここ最近うすにごりのお酒が好きでよく飲んでいたので大当たり。

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ぶり目玉の煮物も頼んだ。目玉だけかと思ったら身もしっかり。濃いめの出汁がすばらしい。飲みながらちびちび食べられて、長持ちするのがうれしい。

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どんどん飲むことにして、日本酒が保存されている冷蔵庫を眺めていたら、店員の方が「日本酒好きなんですね!」と、うれしそうに声を掛けてくれた。


「好きなんですよ」と伝えると、「いいのありますよ! これなんかどうですか?」と提案してくれたのが、この新潟県十日町市の凌駕(りょうが)という日本酒。

十日町市も「大地の芸術祭」に行ってから好きな街だ。日本酒は作られた街のことを知っていると、その街に行ったことを思い出しながら楽しめるのがいい

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この日本酒は「袋吊り」という手法で作られている。袋吊りとは、斗瓶取り(どびんどり)とも言われる贅沢なもの。香りも品よく、もちろんうまい。ああ、幸せ。

斗瓶取りは一般的に、「酒袋」という大きな布袋に醪をいれ、それを吊るすことで、外圧ではなく醪そのものの重みによって自然と滴り落ちるお酒を集める際に用いられます。この方法でとれるお酒は少量のため、高級酒などに用いられることが多いです。

日本酒の斗瓶取り(とびんどり)とは? | 日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」

※醪……もろみ


合鴨モモ肉炙りは鴨の弾力よし。旨味が濃厚で最高。


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そしてこの日一番気に入った日本酒が、三重県の作(ざく)という銘柄の一種である、槐山一滴水 (かいざんいってきすい)だ。作はもとも好きなのだけれど、これはすごい。こんなに美味しいお酒が飲めるとは。

「うまいなぁ」と友人と話をしていたら、お店の方も「うまいでしょ」と、いい笑顔。好きなお酒の趣味が合う人がお店にいるのは楽しい。いいお店を教えてもらった。

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という感じで、初日から存分に食事と日本酒を楽しんだ後は、せっかく札幌に来たのだからとラーメンで〆ることに。


ホテルへ帰る途中にあった「麺屋 雪風」へ入り、辛味噌らーめんを注文。ちぢれ麺はコシが強く噛むたびに味わいが広がる。チャーシューはとろっとろ。

辛みのある濃い味噌スープは一口飲むと自分の好みで、あと一口、もう一口、と進み、結局は最後まで飲み干してしまった。まあたまには、ということで悔いはなし。満足。

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翌日は起きてまず、札幌の街を歩いた。観光地を周遊するのもいいけれど、何気ない道をただ歩くだけでも「普段とは違う街にいるんだ」という非日常感があって気持ちがいい。無理に名所を巡らない分、ゆったり贅沢に時間を過ごせている気がして自分は好きだ。

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存分に街歩きを楽しんだら、2日目の昼は寿司を食べようと、琴似(ことに)という街にある「すし処しあわせ」へ。こちらは以前一度行って、気に入ったお店だ。


カウンターに座ってまずは秋田の阿櫻(あざくら)を頼む。「昼酒」も普段働いている日にはできないから贅沢なご褒美かもしれない

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寿司を頼む前にお願いした、鮪の中落ち。口に入れると「意外にさっぱりしている」と感じたが、すぐにじわじわと旨味が広がる。

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お寿司は奮発し3,500円のコースをオーダー。出てきたネタはこちら。3,500円でも「こんなに美味しいお寿司を食べられるのか!」と感動するから決して高くはない。

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写真左上のヒラメのこぶ締めからスタート。品よくさらりといける。続いて右隣の帆立貝が登場。しっかりとした食感と旨さを感じられた。さらに右隣は好物のホッキ貝。コリコリとした食感が楽しい。ズワイガニは甘みが濃かったなあ。

続いて写真中段。固めの食感がいい、あわび。大きな身と甘さが口いっぱいに広がる、ぼたんえび。口に入れた瞬間に溶ろけた、にしん。そして、見た瞬間に「間違いなく最高だ」と分かった大トロ。

最後は写真下段。みずみずしく、かつクリーミーな鱈の白子。美しく輝く宝石のようないくらと、濃厚でとびきり甘い雲丹が終盤にたたみかける。そしておまかせの最後は玉子。ほんのり甘くてうまい。

とびきり美味しい寿司を食べながら、もしも「ご褒美ご飯」と言われて何を食べるか悩んだら、「寿司」がいいかもしれないと思った。

うまい寿司は味で楽しめるだけでなく、美しいから見ても楽しめる。さらにお店の人とも話が弾めば、これ以上のご褒美ご飯はないのではないだろうか。ぜひ皆さんにも、こんなお店を探してみてほしい。

ちなみに自分の場合は、外から見た店の雰囲気や、地元の知り合いにオススメを聞いてふらっと立ち寄ることが多く、今回紹介したお店はどれも一人でも入りやすい(はず)。ぜひ気負わずに、気軽にお店の扉を開いてみてもいいのではないかなと思う

でもやっぱり最初は抵抗がある……という人は、グルメ好きの友人と入ってみるのもオススメだ。

寿司といえば、初めて働いた街・仙台にある「北辰鮨」という店が思い出深い。「こんなうまい寿司が駅構内で気軽に食べられるのか」と驚いた記憶がある。

時期にもよるだろうけれど、寿司の種類は30種近くあり、たこ吸盤、いかみみ、生げそなど安いものは1貫100円ほどで食べられる。お酒1杯と気になるものを軽く食べても2,000円~3,000円ほど。

新幹線の改札からも近いので、仙台に着いてすぐ寿司が食べたい、というときによく寄っている(昼のピークなどは列ができる人気店なので、タイミングは要注意。1人だと比較的入りやすい)。

最近では、山形県酒田市にある「こい勢」という寿司屋も好きだ。酒田は、以前訪れた時に街の雰囲気と穏やかで優しい人々のとりこになり、今でも年に数回行っている。その度にこのお店を訪れるのだが、いつも美味しく、美しい寿司に感動する。

カワハギの肝乗せ、ガサエビ(ガスエビ)、のどぐろ、鮪、雲丹などが含まれる合計10貫のおまかせ握りは、なんと3,000円。

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いつも楽しみなのが鮪


カウンターに座って、上喜元、麓井、東北泉、楯の川といった庄内地酒を飲みながら格好いい職人の方々の姿を見るのも楽しい。気さくなご主人も大好きだ。

東京から酒田に行くのは大変だけど、だからこそ着いたときに達成感があり、過ごす時間に贅沢さを感じる。そうこうして「酒田日本海寒鱈まつり」は、今年でもう3年連続参加している。酒田はぜひ一人でも多くの人に行ってみてほしい。冬に限らず、夏は夏ですっごく美味しい岩牡蠣を安く食べられる。

寿司の他にもお酒(特に日本酒)が好きだから、居酒屋にはよく行く。好きな店はたくさんあるけれど、特に仙台や金沢にお気に入りの店が多く、毎年訪れている。美味しいものとうまいお酒を楽しめるし、何より自分が好きだなと思う人がお店にいるから、遠出してまで通っている

実は、そんなお店が北海道の小樽にもある。そこで今回の北海道の旅行でも立ち寄ってみることにした。

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それが「酒処 ふじりん」というお店だ。

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「日本酒好きは必ず満足できるはずだ」と断言できるほど日本酒がそろう。お店を切り盛りするママさんは、必ずまた会いたくなる素敵な方で、「ママリン」という愛称で親しまれている。人気のお店なので事前に予約しておいた方がいい。

今回はちょうど昨年の「小樽雪あかりの路」以来の訪問なので、だいたい1年ぶり。でもしっかり覚えてくれていて、会った瞬間からほっとした。

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料理はすべてうまい。刺身はもちろん、何を食べても美味しい。おでんもあって、面白いものだと、岩のりのおでんというものがある。これが、まあ絶品。お店へ行ったらぜひ頼んでみてほしい。

一緒に行った友人は初めてだったけれど、「うまい、うまい」と感動しっぱなしだった。本当に美味しいんだよな……。

ご褒美ご飯


お酒を楽しみながら料理をいくつか頼んで、次は何にしようかと考えていたらママリンに蟹をオススメしてもらった。頼んだら、溢れんばかりのたっぷりの身が登場。

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無我夢中で食べ切ったら、ママリンが「甲羅にお酒入れよっか?」と声を掛けてくれた。

「ぜひ」とお願いしていただいた温かい甲羅酒は、口に含むとふわっと香るカニの風味と日本酒ならではの旨味が絶妙に合わさって、体に沁みるような美味しさだった。

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貴重な日本酒も、東京と比べるとびっくりするくらいにリーズナブルに飲める。たっぷり飲んだ。

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〆はいつも子豚丼。これがまた、しみじみ、うまい。

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いつ行っても楽しいお店だな、と思う。ママリンは素敵だし、料理もお酒もこれでもかってくらいに美味しい。だから、こういうお店は出るのが寂しくなる。次はいつ来れるだろうか、と考えながらお店をあとにした。

2泊3日の北海道旅行。今回もごちそうさまでした。また、必ず来ます。

翌日の夕方に東京へ戻った。「ご褒美ご飯」というテーマに対して、自分の場合は「好きな街へ行って、好きなお店や気になったお店に入り、好きな人たちと楽しむ美味しいものやお酒がご褒美」と思って、それが少しでも伝わればいいなと考え、書いてみた。でも「ご褒美ご飯」は人によって違うはず

人によって違うから、それぞれのご褒美ご飯を楽しんだ方が絶対いい。でも、今回この機会をいただいたことで、今まで自分が自然とやってきたことはご褒美だったんだなあ、と認識できた。

認識することで、「もっともっとこんなご褒美ご飯を楽しめるようになりたい。だから、仕事を頑張ろう」と思えたから、自分にとっての「ご褒美ご飯」が何なのかを考えるのはいいことなのかもしれない。

とりあえず自分は、夏の仙台・山形旅行が次のご褒美になりそう。楽しむぞ! そのために、仕事、頑張らなくちゃ。

ご褒美ご飯

Taki

1987年、神奈川県横浜生まれ。ブログ「ウォーキングと美味しいもの」では日々見つけた美味しいものや歩いた街について書いてます。
https://walking-gourmet.hateblo.jp/

編集:はてな編集部

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